鎮魂の帰神の手組




【手 組 指 導】

言霊の発声練習においては、単に発声練習をするのではありません。

そこには、日本古来の古神道で使用されていた手組があります。

通常は神前に額づいて、神道の形式であります2拝2拍手1拝を終えた後、

祝詞などを奏上する時に手組をして、祝詞や言霊発声練習をします。


この時の手組が、鎮魂帰神 or 帰神鎮魂と呼ばれています。

意味することは、自分の内にあります神(内在神)の元に帰る帰神

そして自分の魂を鎮める鎮魂なのです。


自己の内に在ります神(内在神)とは、

万物の創造神であります神からの分霊である直霊のことですが、

その働きは、言霊の「ラ」で表現される太陽神(日本では天照大神的存在)の意味であり、

「ラ」の言霊で解説するように良(ラ)心神であり、

自分の過ちを悔い改める働きを示すものなのです。

自分を悔い改めるをせずに、主神に近づくなどはあり得ないのです。


この言霊発声練習の時に組みます手組は、

大本教の出口王仁三郎聖師が残された写真に手組をされたものがありますが、

写真を見るだけでは判然としません。

現在の大本教が、そうした技術を今も残しているのかはよく解りません。

ここで見せます手組は、

瑞霊教を起こされた鈴木雄詞氏の師匠が出口王仁三郎さんの直弟子でしたので、

出口王仁三郎聖師が直弟子に伝えられたものと思われます。

なお、この手組に関しましては、

元は本田親徳さんにあったとされていまして、図解を見る限り同じものと思われます。


映像にて


https://www.youtube.com/watch?v=brHbbxq5xYc



慣れますと、どちらからでも組めますが、

最初は解り易い様に手の平から指を交差させます。

人差し指と人差し指の先端を合わせます。

次に左手の親指を右手の親指の上に置きます。

そして、右手と左手をしっかりと合わせます。

その状態で祝詞奏上や言霊を発声して行きます。



なお、こうした印に関しまして、

よく知られているのが行者さんが使われる九字です。

九字は、臨兵闘者皆陣列在前と縦に4線、横に5線切りますが。

大本教の出口王仁三郎さんが教えられたこの鎮魂帰神法は、

行者の様に相手を攻撃するものではありません。

あくまで、自分と神と一体化による護身法になります。



神や霊など居ないと主張される方にとっては無意味なものです。

神や霊が存在すると認識する者にとって、

神や霊と呼ばれる存在は、全てが正しい者とは言えません。

当然に悪しき存在もあるのです。

また、行者と呼ばれる方の中にはお行儀が悪い方があり、

九字を切って、他人を攻撃される方もあります。

そうした悪しき存在から、自己を防衛するのが鎮魂帰神法となります。


そうした悪しき存在からの攻撃を受けたと解る時には、

ただちに鎮魂帰神法の手組を結びます。


そして、

惟神(かんながら) 霊幸倍(たまちはへ)ませ。

惟神(かんながら) 霊幸倍(たまちはへ)ませ。

と、言葉に出すもよし、胸の内に称えることで自己の魂の防衛します。


普段から言霊発声練習を積んでおきますと、

悪しき存在からの攻撃に負けるなどは無くなるでしょう。

しかし、普段は何もせずに手印を組んだとしても、

その護りは効くとはならないでしょう。